先日行われた共通テスト、SNSでは受験者による「英語難化」との声が非常に多く、予備校の英語講師の方々からも「今までの共通テスト形式の模擬試験や過去問と比較しても難しかった」という声が多く聞かれました。

では、なにがどのように難しくなっているのでしょうか。以下分析していきます。

  • 問題のページ数が増加した

    問題数は大問6題と変化がないもののページ数は
    センター試験:14ページ から、共通テストになった2021年は18ページ、2022年は25ページ、2023年は36ページ、そして今年は40ページと年々ページ数が増えています。

  • 問題のワード数が増加した

    センター試験:4000~4500語 共通テスト2021年:5300語
    2022・2023年:6000語、今年は約6300語 と増加しています。

センター試験と共通テストの最も大きな違いとして、センター試験では文法・語法問題、整序英作文問題などの知識を問う問題が出題されていたのに対し、共通テストは読解問題のみで構成されているということがあります。そのため、ページ数や語数が多くなるのは必定なのですが、それにしても今年のワード数の増加は目を見張るものがあります。

  • 高度な読解力が求められる設問だった

    今年の英語では大問5で悲鳴を上げた受験生が多かったようです。これまでとどう違うかというと、英文のページが1ページ多くなっていることに加え、国語の小説文の読解問題のような、登場人物の心情理解についての設問が登場しています。
    たとえば

    「カスミとタクヤは電話で居心地の悪い沈黙をしてしまいます。なぜなら…(理由を4つの中から選ぶ)」といった問題や
    「最後の場面でカスミは「皮肉」という言葉を使っています。その「皮肉」とはマキが○○しないからです。(○○に合致する文を選ぶ)」という問題などです。

このような問題では、昨年までの試験での「文章中にある出来事と違うものを選びなさい」というような単純な読解問題とは違い、文脈や流れをつかみ、登場人物の心情を把握するという、まさに国語の小説読解問題を解くのと同等の読解力が英語で求められたというわけです。

ただし、語彙に関しては難易度の高い単語・熟語はほとんど使われておらず、平易な単語で書かれた文章であると思います。これはあくまでも私見でありデータに基づく見解ではありませんが、センター試験時代に比べて語彙の難易度は下がっていると感じます。
平易な単語で書かれている文章なので、ワード数が多くても初見の単語に詰まって時間をロスすることは以前より少ないといえると思います。

ここから何が見えてきたかというと、すべては国語力の底上げにかかっているのだなということです。

・文章中のキーワードを見極める力
・段落ごとに内容を(頭の中で)要約する力
・読んだ内容をキープする力
・設問を過不足なく読む力


これら国語読解に必須の能力が、ワード数が多い英文を「読んで・処理する」場合にも同じように必須となると思います。
逆にいえば、このような国語力が高い生徒は、今回の共通テストも慌てず解けていたのではないでしょうか。

また英語能力という面だけをみると、英語をいちいち日本語に訳さず英語のまま理解し読み進んでいく力をつけていくことがますます求められていると思いました。

共通テストに限らず、近年の入試では すべての科目でページ数が増え、文章量が増加しています。文章を速く・しっかり・過不足なく読む能力を身につけることが、合格に欠かせないポイントになります。
いつもこのことを意識して 学習していきましょう。